モンスター・ペイシェントの実態と対応

 医療機関に対する過剰なクレームや暴言・暴力が絶えない患者の事を【モンスター・ペイシェント】といいます。しかも、その実態は患者だけでなく、その保護者や家族なども指し、近年激増の一途を辿っています。
 例えば、「自分がお気に入りの看護師や医師が担当から外れた」、「自分より後に来た患者が先に受診を受けた」といった内容のクレームをつけたりするのだとか。どちらも、人材不足や業務上の優先順位といったものが関係する事なのですから、とても難しい事だと分かるはずなのですが。

 なぜこんなトラブルが起きるのでしょうか?
 こういったモンスターに関する相談が急増する背景には、どうやら弁護士などの法曹人口の急増、インターネットやテレビといったもので毎日のように流される日本の訴訟社会化があるのではないかといわれています。すぐ訴えられる…患者にとってはこれが盾となり矛になりえますし、医療機関にとってはそれが脅威だといえるのです。
 医療機関としては、患者はこれまで””弱い存在””、“患者とは互いに敬意を持って接するべき”とされてきました。だからこそ、そういった認識からこうしたトラブルが増えてきたとされています。その為、このモンスターの攻撃により大量の離職者・退職者がストレスなどで退職、離職する人が絶えず、中には損害賠償など慰謝料が発生する場合や、一部患者からの料金未納問題が絡むケースも少なくないといいます。
 
 モンスターからの暴言・暴力、過剰な要求・クレームを受けた事がある看護師や医師は、全体で約7割近くに経験があるといい、その影響にとても苦しまされているといいます。
 中でも多いのが、「患者に対応するスタッフへのクレーム(61%)」。これは全部が全部医療機関の言葉を信じるのは難しいかも。だって本当に嫌な印象を受ける対応ってありますもん。次に多いのが「患者が自身を優先した診察や待ち時間になるよう求める要求・暴言(47%)」といった不条理なものだとか。そして意外なのが、「医師の指示しない、もしくは過剰な量の薬を要求(38%)」。そして直接的被害ともいえる「治療費の未納(30%)」、「脅迫、もしくは暴力を受けた(22%)」があります。もしかしたら、「あれ?もしかしてされた事ある?」と感じた人は、その対応を考えた方がいいといえそうです。
 患者への以後の診療拒否、もしくは転院をさせる。これは一番いい事かもしれませんが、相手はモンスター。逆上されてしまうのではないかと心配する人も少なくないでしょう。その場合は施設内できちんとした対策マニュアルを作ったり、こういった事例の共有をする事が大切であるとともに、警察や弁護士に相談する事も考えた方がいいでしょう。
モンスター・ペイシェントは地方に行くと少ないと言われます。
もしあなたがモンスター・ペイシェントに悩まされているならば以下を参考にしてみてはいかがでしょうか。
http://www.看護師秋田.com/